noteに在宅ワークwithキッズの日々を綴っています

コロナ禍で得た「子ども5人在宅で仕事をする」という日々。

せっかくなので、備忘録として綴ってみました。

「5児のママフリーランス在宅ワークメモ【1日目】」

子育てとIoT

ビジネスシーンだけでなく、家電や住宅などプライベートシーンでもよく耳にするようになった「IoT」(Internet of Things)技術。

子育て業界にももちろんその波は押し寄せている。

モノ・コトのモノでいえば、ベビーテック(baby×Technology)という切り口で、昨年(2019年)3月にベビー用品大手のピジョンが5つの大学に未来のベビーカーのアイデアを競わせるベビーカソンを実施し、「IoTベビーカー」の登場がより現実的なものとなったようだ。

一方、コト消費でいうと、こちらも昨年10月に総務省より第4次少子化社会対策大綱策定のための検討会(第5回)の資料として、「 AI・IoT等を活用した子育て支援の取組 」というものが出されている。

この取り組みは、地方公共団体をはじめとした各地域の事業所にIoTの実装を促進し、得られた情報をAIを使ってマッチングさせるというものである。

モノに関してもコトに関しても、テクノロジーの進歩で時間も手間もかけず、より効率的に情報が手に入る時代となっていく。

子育てに忙しいママパパにとって、時間や手間は削減できるに越したことはない。ただ一方で、子育てにとって時間と手間が本当に削減すべきものなのか、はまた別の問題であると感じる。

ベビーカーに乗っている赤ちゃんがどんな表情をしているか、信頼できる保育施設がどこなのか、それを自分の目と足で確認する時間と手間を、自分自身の価値観の中でどの優先順位に位置付けるのか。

働き方改革で長時間就労が見直され生み出された時間、IoTによって子育てに関する情報収集が改善され生み出された時間、医療技術の進歩で寿命が延び生み出された時間をどう使うのか。

ひとつの課題が解決すると、次の課題がまた出現する。

「10代の進路選択におけるジェンダー比較」が愛媛大学 教育学部紀要に掲載されました

2019年に実施した進路選択時の外部からの影響に関するジェンダー比較調査の論文が、2019年12月に発行された愛媛大学 教育学部 紀要 (2019年 第66巻)に掲載されました。

2019年 第66巻 愛媛大学 教育学部 紀要

11月1日開催予定!フリーランスの祭典「いいひとりの日」に参加します

今春より事務局の一員として活動している一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会主催のイベント「いいひとりの日」が11月1日に東京永田町GRiDをはじめ、全国4拠点で同時開催されます。

東京海上の開催時間 は13:00-20:00となっているので、平日の昼間の方がいい方、平日は夜でないとダメな方とも、ご都合に合わせてご参加いただけます!
開催時間・内容の詳細

午後いちから夕方まではフリーランスとして活動する上で、知っておきたい値付けや税金や自分の魅せ方についてのセッションが多数。知りたいけど、誰に聞いたらいいのかわからない話が一挙に聞けるのが嬉しいですね。

夕方からはフリーランス活用に先進的な取組をされている企業を表彰する初めてのアワードや、働き方の流動化が進んでいく中で10年後どんな未来が予想されるのかなど、これからについてのお話が目白押しですので、今フリーランスでない人、フリーランスの活用を考えていない人にもおすすめです。

当日は、準備と夕方までの運営のお手伝いをさせていただく予定ですので、ぜひ遊びに来てください。

【事前申し込み受付サイト】
東京会場  13:00-20:00 @東京永田町GRiD  https://ipf2019.peatix.com/
大阪会場  18:00-21:00 @メビック扇町  https://ipf2019kansai.peatix.com/
名古屋会場 18:45-21:30 @minna no kaisha  https://ipf2019tokai.peatix.com/
福岡会場  18:30-21:30 @SPACES博多駅前  https://ipf2019fukuoka.peatix.com/

子育てとアンケート

フリーランスとして活動をはじめ、もうすぐ1年半となります。

このところお仕事させていただく中で改めて気づくのは、自分自身の「アンケート」に対する愛と情熱です。

今のご時世、オンラインでもオフラインでも、オフィシャルでもプライベートでも簡単にアンケートが取れるので、「アンケート」という言葉が溢れかえっています。

自分のやっていることに特別感をだしたいせいか、一時期は「アンケート」より「調査」の方がアカデミックでかっこいい!と、「アンケート」という言葉を避けていました。

でも先日フリーランス協会が実施した『フリーランス・芸能関係者へのハラスメント実態アンケート調査』でデータ集計を担当した際、その認識が大きく覆りました。

回答ローデータとにらめっこしていると、1件1件回答している方々の想いが伝わり、苦しいほどでした。

そして気づきました。私が本当に情熱を持っているのは、こんな風に普段は散在していて、ともするとかき消されてしまうような小さな声が、まとまりとして可視化されることで未来を変える原動力になる、そのお手伝いをすることなんだと。

「アンケート」は少しずつ違う想いをもっている人たちの声をまとめるための設問と選択肢の設計が何よりも大事で、だからこそその課題を理解できる当事者が行う意味があるということも学ぶことが出来ました。

私はプライベートでも協働でイベントを行う場合には、「アンケート」をとります。

そうすることで、すべての意見がn=1となり、声の大きい人(先輩ママなど経験値が大きかったり、地元の交友関係が広かったり)の意見だけが通りあとで不満が出るということがなくなるからです。(自分が年齢的にも子どもの数的にもかなり先輩になることが多いので、余計に気になるのかもしれません)

一番おすすめなのは、楽しいけれど疲弊度も高い卒対行事での活用です。

日程や予算、行事内容だけではなく、卒対行事全体を通じた目的について合意を形成すると、準備が進んでいく中で行事の趣旨がぶれて手段が目的化してしまったり、いらぬ覇権争いがおこるのを防ぐことが出来ます。

ずっと先の未来だけでなく、ちょっと先の未来も、「アンケート」の力で気持ちのいいものにしていければいいな、と思っています。

子育てと手段の目的化

子育てで起こる「手段の目的化」とはどのようなものでしょうか。
子どもは「手段を目的化」する天才です。

近頃ビジネスシーンで良く耳にする言葉に「手段の目的化」があります。

「手段の目的化」とは、目的を達成するための方法であるはずの手段それ自体について、
いかに上手にできたか、いかにインパクトがあるかと評価し、
その達成が本来の目的とすり替わってしまうことを言います。

では子育てで起こる「手段の目的化」とはどのようなものでしょうか。

子どもは「手段を目的化」する天才です。

夕方の小学生組・保育園組がそろった忙しい時に
一番下の子が「ぎゅうにゅうちょうだい」というので、
手の空いている姉たちに頼もうとすると
「ママに」と言います。

夕食の支度や小学生の宿題のフォローなどをしつつ、
隙を見て一番下の子に牛乳を注ぎます。
三男はにっこりとしています。

そうするとだいたい四番目次女が私もと言います。
手に握りしめられたコップについでに注ぎます。

牛乳がコップに注がれるという目的を達せられた彼女は、
自分が入れたかった~と怒ります。

そしてやっと夕飯が出来上がり机を見ると、
2つのコップとも牛乳が残ったまま。

こんなシーンは子育て中のみなさんなら
週に2・3度は経験されるのではないでしょうか。

どうしても手が離せない時は、
ママじゃなくてねえねえ達にお願いすれば
ずっと待たなくてもすぐ飲めるんだよと
料理の手を止めずに説得を続けることがあります。

そうすると本当にのどが渇いている時などは、
案外サッサと「ねえねえに」と言ったりします。

「手段が目的化」が起こる背景にあるのは、
目的が不明確だったり、本当は別のことだったり、
容易に達成することが難しかったりすることで
手段が思い通りに行っているかどうかという
より些末な達成で満足しようとする心理ではないでしょうか。

「手段が目的化」しないためには
あなたのしたいことは何だっけ?と横で問いかける、
そんな存在が必要なのかもしれません。

そしてそれは子どもにとってだけでなく、
大人にとってこそ必要なのかもしれません。

子育てとITイノベーション

この働き方としてのUber Eatsと、注文方法としてのUber Eats、両方とも時間的・空間的制約が多い子育て中ママたちの新しい選択肢の登場であると感銘を受けました。

先日現役大学生インターンにUber Eats(ウーバーイーツ)についてレクチャーを受けました。アプリをダウンロードし、アカウント登録をすると、普段配達をしていない地元のレストランやマクドナルドなどのチェーン店のメニューを注文できるそうです。大学生達は注文というより、配達員としてUber Eatsと関わっている人も多いとか。

このUber Eatsの配達員は「配達パートナー」というそうで、事前に登録しておけば、好きな時に稼働でき、週単位で収入を得ることが可能だそうです。

そんな折、ワークショップでお会いした素敵なママたちも、Uber Eats愛用者が多いということがわかりました。ママたちは、出先から家で待つ子供たちのために配達を依頼したり、子連れで気軽に食べに行けない時などに利用しているそうです。

この働き方としてのUber Eatsと、注文方法としてのUber Eats、両方とも時間的・空間的制約が多い子育て中ママたちの、新しい選択肢の登場であると感じました。

空き時間に働けるということは、子供たちの病気や行事に暗い気持ちで職場に連絡をする必要がないということ。働いているから、働いていないから、というどちらの強迫観念にも襲われないということ。

食べたいものが自宅で食べられるということは、並んでいる途中にトイレと言われて列を離れる必要がないということ。他の人たちのように列に並ぶことができないから、あきらめなくていいということ。

ITによるイノベーションは、時として脅威として語られることが多いと感じます。
でもイノベーションは不自由な状況にある人にとっては、制約を取り払ってくれる光。

未来はますます自由になるんですね。

子育てとPDCA

今の世の中は、データドリブン全盛ですね。
仮説を立て、実行し、検証し、改善するというPDCAサイクルを高速に回し、無駄な工程を排除し、必要なものだけを残し最適化を図っていく。
業務を効率化することは、長時間労働の防止にもなりますし、効率化によってもたらされる利益については、誰も否定できないのではないでしょうか。

しかし一方で、PDCAサイクルの適用は、要不要の判断がつく場合、つまり同じことを何度もできる場合、スタートとゴールは決まっていて、その工程について検討する場合に有効な手法であり、誰もしたことのない未知を探求する場合には、必ずしも効果的ではないということを理解されていない場合があるように感じます。

その最たるものは、子育てではないでしょうか。

子どもにとって何が無駄で、何が無駄でないかは、誰にも判断できません。全く無駄に終わったと思う経験が、思いもよらず花開くこともあります。

我が家の子どもたちの例をあげるとすれば、子どもに出す食事です。

16年の間1年も空くことなく同じ保育園に通っているせいか、「後藤家の子供たちは乳児期は食が細いが、幼児期になるとモリモリ食べるようになる」という申し送りが、保育園の看護師さんの間でなされているそうです。長男から始まり、次男はそこそこ食べられましたが、長女、次女も0-2歳クラスではよく食事を残していたそうです。そして2歳になったばかりの三男も、ムラ食い全盛期で好きなものしか食べません。

この好きなものしか食べない時期は朝パンを出しても、ご飯を出しても残すことが多く、毎日残すのであれば出さなくてもいいんじゃないか?という、経済人的な思いに駆られます。

でも食べても食べなくても毎日出し続けていると、あれ?今日は一口食べたな、今日は半分は食べたな、という日が何日か続き、気づくと毎日完食できるようになり、もっとちょうだいという日も出てきたりします。

子どもの成長は一定ではなく、突然大きく動くことがあります。今まで自分が無駄なんじゃないかと思いながらしてきたことが、彼らの体の中でようやく溜まって、噴出してきたときはじめて、親はその効果を実感します。それまで溜まっていく過程は、残念ながら外からは確認することができません。

自分の頭で考えたくましく生きていく人間を世に送り出すという、ミッションを一番大事にしながら、日々忙しくても短期的な無駄や失敗を恐れず、子どもとの時間をチャレンジングに過ごしていきたいと思います。

子育てと行動経済学

先日出席した調査会社主催のセミナーで、定性調査(消費者に行うインタビューなど)のモデレーターと呼ばれる司会進行には、行動経済学の知見が不可欠との話を聞いたので、早速関連書籍を購入しました。

行動経済学~経済は「感情」で動いている
著;友野典男

家で読書する時間が十分に取れないので、週1,2回の電車移動時に粛々と読み進めています。

そもそも行動経済学とは何でしょうか。行動経済学は、2002年に米国人2名がノーベル経済学賞を受賞したことで、世に知られるようになったそうですが、まだまだ新しい学問分野です。

一般的に知られる経済学との違いは、対象とする「人」に対する考え方にあらわれます。

一般的な経済学は、「人」が「経済人」と呼ばれる"特別な人"であることを前提としているそうです。

「経済人」がどのように"特別な人"であるかというと、「経済人というのは、超合理的に行動し、他人を顧みず自らの利益だけを追求し、そのためには自分を完全にコントロールして、短期的だけでなく長期的にも自分の不利益になるようなことは決してしない人々」1とのこと。

たぶんこの世に存在するのでしょうが、私自身はもとより、知り合いにもいません。
私の考える「人」は、健康診断の結果を気にしつつも毎晩料理を作りながらビールを飲んだり、口の達者な7歳児、4歳児と口ゲンカして負けたり、子どもの学校の提出物の期限ぎりぎりまで見て見ぬふりをしたり、そんな感じです。(すべて私自身のことですが)

「人」の初期段階である「子ども」について考えてみると、「子ども」が「経済人」の説明に当てはまると思う人はいないと思います。

そうすると、子どもの時は自由気ままにふるまう存在であるのに、成長段階のいずれかで突然(もしくは徐々に)「経済人」になるということになります。それはいつでしょうか?子育てに奮闘している方や、子どもたちの育成にかかわる方は、そんな段階が訪れないことを知っています。

何せ必死になって子育てをしている、子どもと向き合っている自分自身が、日々悩み迷い、ケースバイケースで対応しながら生きているのですから。

きっと標準的な経済学を生み出した人は、理性的な大人の中で理論を考えたんだろうなと思いました。

子育てを通して、嫌というほど「人」に向き合っている自分だからできるマーケティングがあると、感じることが出来る一冊でした。

引用文献
1 友野典男(2006)『行動経済学~経済は「感情」で動いている』光文社.